こんにちは。エンジニア兼UXリサーチャーのminamitaryです。この記事では所属している部署における「分析ワクワクタイム」という取り組みについて紹介したいと思います。
「分析ワクワクタイム」とは?
自分はプロダクトを改善する部署にUXリサーチャーとして籍を置きつつ、「データ駆動推進室」という部署を兼務しています。今回紹介するのはデータ駆動推進室という部署における一コマです。
データ駆動推進室について詳しくはこちらの記事をご覧ください。一言で言うと、「会社全体のデータ民主化を促進すること」をミッションとする部署で、そのために様々な取り組みを行なっています。その一環にあたるのが「分析ワクワクタイム」です。
内容は単純です。毎週木曜の夕方2時間、データ駆動推進室の人間がオフィスの共用スペースに常駐するだけです。社内Slackのallチャンネルで「データ活用を通じてワクワクする時間にしようぜ!」と呼びかけて、そのまま待ちます。
待っている様子:
実はデータ駆動推進室、社内のデータ民主化を促進する立場でありながら、こちらから各部署に依頼や相談をしにいくことはほとんどありません。社内のどの部署を見てもデータ活用に対するモチベーションが非常に高く、何もしなくとも、呼びかけただけでひっきりなしに依頼や相談が舞い込んでくるのです。
もともとは、社内Slackのデータに関する話題を扱うチャンネルにてそういった依頼・相談に応じていました。それはそれで効果が出ていて、いまではトップクラスにメンバー数の多いチャンネルにまで成長しているのですが、対面の方が効率がよいケースが多い上に、人によっては相談のハードルも低かったりするので、ニーズがあるのでは?と考え実施に至りました。
相談に応じる様子:
相談の内容は、KPI・KGIといった指標の設計から、指標取得用のSQLの作成方法・必要なデータの基盤へのロード方法など、多岐に渡ります。ビジネス系の人間が来ることがあれば、エンジニアが来ることもあります。
「具体的にどこから着手すべきか分からないけどとにかくデータを活用してみたい」「(一通りヒアリングした上で)じゃあこのへんから始めてみましょう」といったように、相談からプロジェクトが立ち上がり、継続的に二人三脚をしていくようなケースも。
こんな事例もあったりします:チームや職種の垣根を超えて爆速機能改善!BigQueryとデータポータルの活用事例をご紹介
直近ではLookerに関する相談も増えてきていて、ツールそのものの整備とツール利用者側のリテラシー向上とをセットで進められるようになっています。
「ワクワク」の狙い
狙いについて、もう少し詳しく書いておきたいと思います。
データ駆動推進室という部署は昨年2018年12月に設立されたのですが、その際に全社員に向けて、データ活用に対するニーズと活用状況・心理的ハードルの有無を問うアンケートを実施しました。
結果として、前述の通りデータ活用へのニーズが強く、活用も進んでいる一方で、7割以上の社員が「もっと活用の余地がある」と考えているということがわかってきました。またもう一つ、「データ活用に強い人がいる部署の方がデータ活用が進んでいる」という特徴も見えてきました。それゆえに、我々は「継続的に関わる部署を増やす」その上で「各部署にデータに強い人間を育てていく」ことを目的に据え、そういった関係づくりを念頭に置いた活動としてワクワクタイムを開始するに至りました。
対面でのやりとりは非常に便利です。データ駆動推進室のメンバーはもともと第一線でプロダクト開発に身を置いていた経験を持つメンバーばかりなので、施策や事業の方向性を俯瞰しつつ、業務フローにデータ活用を取り入れる上での最適な形を提案することが可能です。また、我々は「自ら分析をせず、各部署のデータ活用をサポートする」というスタンスを取っているので、データ活用に必要なスキルを伝授するところまでやっていく必要があります。それには対面コミュニケーションを起点とするのが最も効率的です。(なんか売り文句みたいになってきちゃってますが、こういったことをアピールしなくても相談しにきてくれるので非常に助かっています)
その上でキーワードとなるのが「ワクワク」です。データ活用は、ぱっと見で難しそうに見えてしまう性質を持っています。 社内Slackのデータ関連チャンネルにおいてもロジカルかつ厳密な物言いや複雑なSQLが飛び交いがちで、その中でも「データ活用に対してワクワクな期待感を持ってほしい」という想いがチームに強くありました。対面の利点を生かし、要件を噛み砕いた上でデータを活用したい大元のモチベーション、たとえば「ユーザーがプロダクトをどのように使ってくれているかを知りたい」といったところに立ち返り、シンプルな構造を作ることでワクワクしてもらう、ということをやっていっています。
おわりに
結果功を奏し、関わっていない部署がパッと思いつかないくらいには分析ワクワクタイムの場を活用してもらっています。最近では「レコメンドワクワクタイム」や「品質ワクワクタイム」など、さまざなワクワク流派が増えてきており、木曜夕方のワクワク感が広まっていくばかりです。
今後もデータ活用を中心にワクワクできる仕掛けを用意していきたいと思います!
一緒にワクワクしたい!という方は以下のリンクよりどうぞ。