2013年12月19日にリリースされたBOOTHは、本日2018年12月19日をもって誕生5周年を迎えました。 多くの方々のご利用に支えられ、この日を迎えられたことに一同感謝しております。
BOOTHはこの5年間、様々な改修を行い、ときに予想外の出来事に出会いながらも、成長を続けることができました。
今回は、BOOTHの成長に焦点を当て、その要因を5つにわけて見てみたいと思います。
①どんなタイプのクリエイターも尊重してきたから
BOOTHが生まれる以前は、たとえば同人誌を販売しようすると、書店で委託販売をするか、自身のホームページで売るなど自家通販するか、というように手段が限られていました。
委託販売は手数料が30%程度かかるというコスト面や、少部数での販売が困難という問題があります。 いっぽう自家通販では、決済手段が口座振込に限られたり、販売情報や発送の管理に手間がかかるという問題があります。
これらの問題に関してBOOTHは、
- 低い手数料(現在の決済手数料は3.6%)
- 1点からでも販売が可能なシステム
- 豊富な決済手段
- 梱包発送を代行する倉庫
- 匿名配送
などを提供して、どんなタイプのクリエイターにも喜んでいただけるよう開発を続けてきました。
おかげさまで現在では約20万のショップにご利用いただけており、登録された商品数は80万点を超えるまでになりました。
今後も、あらゆるクリエイターにご利用いただけるよう努めてまいります。
②ショップオーナーがBOOTHの活用方法を開拓してくれたから
自身の創作物であれば自由に販売できるBOOTHですが、その自由さから運営が当初予想していなかった方向で利用いただけることも数多くありました。
代表的なものとしては、以下のようなものが挙げられます。
- ファッションアイテム
Tシャツやパーカーのようなお馴染みのグッズだけではなく、カーディガンやジャケットのような本格的な創作ファッションアイテムも、BOOTHでは販売されています。
柄や模様以上の趣向を凝らしたファッションアイテムが盛んに取引されている姿には驚かされました。
- 技術同人誌
一作ごとの部数はマンガ等に比べると少部数ながら、根強い人気を誇るのが技術同人誌。
特にその勢いに火をつけたのが、技術に関わる人のための祭典「技術書典」でした。
技術書典に向けて執筆した作品を、イベント会場のみならずBOOTHでも販売していただける方も多く、技術書典の急成長にあわせてBOOTHでも技術同人誌の規模は拡大していきました。
- マッハ新書
執筆からたった12時間後には電子書籍として販売してしまう「マッハ新書」のムーブメントがにわかに起こり、ありがたいことに多くの作品の発表先としてBOOTHを選んでいただきました。
BOOTHとしても、このムーブメントを早期にキャッチして特集を組むなどして盛り上げた結果、現在では600冊を超えるマッハ新書が販売されるにいたっています。
- VTuber関連グッズ
VTuberなどと呼ばれる方々の登場自体も予期できないものでしたが、彼ら/彼女らのグッズやボイス等の販売先として多くの方にBOOTHが選ばれたこともまた幸運なことでした。
- 3Dモデル
3Dモデルも、時代の波にあわせてBOOTHで販売されるようになった商品の代表格です。
現在すでに3000点以上の商品が登録されており、AR/VR時代の到来を感じさせられました。
ピクシブでも3D領域はVRoidプロジェクトで挑戦を始めており、3Dと創作の親和性が高いことがBOOTHで証明されたことは嬉しい驚きでもありました。
上記に挙げたように、ときに予想外の活用方法を開拓していただけたことが、BOOTHの間口を広げました。
今後も、さまざまなショップオーナーのニーズに応えながら、BOOTHを活用いただけるよう場を整えてまいりたいと思います。
③使い続けてくださるリピーターの存在があったから
サービスの運営を続けていくにあたっては、継続的に使っていただけるリピーターの方の存在が非常に重要です。
C to C ECサービスであるBOOTHの場合、ショップオーナーの方、購入者の方、どちらにも継続してご利用いただきたいと考えています。 ありがたいことにBOOTHは、サービス開始以来どちらの継続率も右肩上がりに伸びています。
ショップオーナーに関しては、特に一度でも商品が売れた経験のあるショップオーナーの継続率が高く、できるかぎり多くの方に商品が売れる体験をしていただきたいと考えています。
購入者に関しては、BOOTHにはショップのフォロー機能があり、新作の発売のタイミングでプッシュ通知やメールをお送りしていることも後押ししているのだろうと思われます。
また、BOOTHの利用を開始されたショップオーナーに理由を伺うと、知人が使っていたから、友人に薦められたから、という声も多く、そういった意味でもBOOTHを使い続けてくださる方の存在は大きいと言えます。
④クリエイターを支援したいというファンの気持ちがあったから
通常のECサービスでは、商品価格は安いほど購入者に喜ばれます。 しかし、BOOTHが取り扱う創作物というジャンルでは、必ずしもそうではありません。
クリエイターの方、また創作物にはファンがおり、ときとしてファンには応援や感謝の意をこめて”お金を払いたがる”傾向が見られます。
そういったファンの気持ちの向かう先として、BOOTHにはBOOSTという機能があります。 BOOSTとは、ショップオーナーが提示している商品価格に加えて、購入者が好きな金額を上乗せして支払うことのできる機能です。
現在のBOOSTの利用率は全体の注文に対して10%を超えており、クリエイターを支援したいというファンの気持ちが感じられます。
実際に、BOOTHサポート窓口にも「購入した商品が素晴らしかったので、もう一度BOOSTしたい」「無料の商品に対してもBOOSTしたい」といった声も届きます。
今後も、商品を販売するクリエイターを支えるのはもちろんのこと、クリエイターを支援するファンの気持ちにもよりそいながらサービスを運営してまいります。
⑤次世代のクリエイターへの想いがあったから
BOOTHで販売されている商品は、既存のイベントにあわせて制作されたものも多くあります。 それらとあわせて成長していくことも重要ですが、BOOTHは市場を守ること、切り拓くこと、新たな創作シーンを生み出すことにも挑戦していきたいと考えています。
そんな考えのもと始めたのが、Web上で開催する即売会「BOOTH Festival」です。 場所に縛られず、気軽に参加することができるイベントを自ら開催するという試みです。 これまでに、同人音楽やアナログゲーム、イラスト・マンガ・書籍など、いくつかのジャンルで開催してきました。
BOOTH Festivalの効果としては、イベント単体での商品の取扱だけでなく、そのジャンルの方々にBOOTHの存在を知っていただき、イベント後にも継続的に販売先として選んでいただけるというものがありました。
今後も現状のクリエイターに限らず、次世代のクリエイターのあり方も見すえながら新たな催しや機能を提示していければと思います。
BOOTHのこれから
上記のような要因で、これまでBOOTHは成長することができましたが、これらは元をたどればすべてBOOTHをご利用いただけた方がいらっしゃったからにほかなりません。
BOOTHは、クリエイターの創作物をファンに届けるにあたってのハードルを取り除くことをめざして開発されました。 その想いは、5年がたった今も変わることがありません。
これからも、BOOTHをご利用いただける方のご期待を裏切らぬようBOOTH運営一同精進してまいります。