はじめに
こんにちは。Platform division. Data Unitのshigenii, kashiraです。
普段は全社を横断したデータ基盤の運用保守やデータ利活用の推進を担当しています。
今回は「DX Criteria」を利用してチームの問題点を洗い出し、その改善を進めたお話をさせていただきたいと思います。
この記事がチームで仕事をされている方にとって少しでもお役に立てれば幸いです。
背景と目的
弊社では全社の開発サイクルに関する知見を集約し、活用を推進する Center of Excellence(以下、CoE)を立ち上げ、開発サイクル改善に意欲的に取り組んでいます。それを進めるにあたって、全社員に対して「DX Criteria」のアセスメントを実施し、組織横断として「何が出来ていて何が出来ていないのか?」の全体像を把握しました。
DX Criteriaのアセスメントにはチームに関するものがありますので、その結果を開発サイクル改善だけではなく、チーム力の向上に役立てたいと考えたのが今回の目的です。
DX Criteriaとは
日本CTO協会が監修・編纂している、「企業のデジタル化とソフトウェア活用のためのガイドライン」です。
これは、単にITツールを導入するだけでなく、企業全体がデジタル技術を活用してビジネスモデルや組織、企業文化を変革し、競争優位性を確立するための具体的な要素を多角的に体系化したものとなっており、DX Criteriaは企業のDX推進における実践的な指針の一つとして注目されています。
くわしくは下記をご覧ください。
DX Criteria (v202506)/企業のデジタル化とソフトウェア活用のためのガイドライン
どのように進めたか
DX Criteriaにはアセスメントに5つのテーマがあります。
- システム
- チーム
- データ駆動
- デザイン思考
- コーポレート
そして、各カテゴリにはそれぞれ8つの項目があり、改善を確認するための測定項目と改善のサイクル、具体的な習慣行動、具体的なアンチパターンによって構成されています。
今回の目的は「チーム力の向上」であった為、「チーム」のアセスメント結果のみを分析することにしました。
アセスメントの分析
アセスメントの実施後のチームメンバーの回答を分析しました。
分析といっても難しいものではなく、チームメンバーの回答結果を次の3つに分類しました。
※注:項目がアンチパターンの場合は評価方法が逆になります。
- ポジティブ・・・チームメンバーの80%ができていると回答している項目
- ニュートラル・・・チームメンバーの50%ができていると回答している項目
- ネガティブ・・・チームメンバーの40%以下しかできていると回答していない項目
課題の定義と改善
チームメンバー全員で集まり、問題点の特定と課題の設定を進めました。
分析で「ネガティブ」に当てはまった項目を最初に改善すべき問題点と捉えました。
次にそれらのどの項目に優先的に取り組むかをチームメンバーで協議した上で決定しました。
さらに、それらの項目に対して課題を設定し、解決方針の検討を行いました。
検討後、改善に向けた施策を実行に移し、解決に向けて取り組みを開始しました。
具体的には、事前に棚卸しした優先度に対してチームメンバーでどこから取り組むかを検討。

取り組むことに決めた項目に対してチームメンバー全員でどのように進めていくか話し合います。
例えば、「カジュアルにコミュニケーションが取る場所が無い」という問題に関して、
- 朝会で雑談をする時間を作る
- 月一で出社して顔合わせをする機会を作る
という方向性ですり合わせをしました。

今後
今回の流れを通じて、解決すべき問題の洗い出しから課題解決に向けた取り組みまで、スムーズに進めることができました。今後は、優先度を下げたネガティブ項目やニュートラル項目にも順次着手していきたいと考えています。
また、今回は対象としませんでしたが、私たちはデータを扱うチームであるため、「データ駆動」テーマについても同様の手法で問題点の洗い出しと改善を進めていきたいと考えています。
おわりに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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