entry-header-eye-catch.html
entry-title-container.html

entry-header-author-info.html
Article by

Webに即売会の楽しさを!「サークルスペースメーカー」ができるまで

こんにちはlascaです。僕はpixivマンガチームに所属しています。
pixivマンガチームは、2020年2月にエンジニア 2名、ビジネス職 1名の3人で結成された、新設のチームです。
そんな私たちが先日「サークルスペースメーカー」というツールをリリースいたしまして、その裏側を小規模チームにおけるプロジェクト立案~発表の事例としてご紹介させていただきます。

目次

サークルスペースメーカーとは?

同人誌の通販ページやpixiv投稿作品へのリンク等をまとめて、Web上に仮想の「サークルスペース」を設置できるツールです。
ポスター、敷き布、卓上のアイテムを設置することができ、卓上のアイテムから通販ページや作品ページにリンクされます。

▼サークルスペースメーカー
https://www.pixiv.net/special/circlespacemaker/

設置イメージ。

TwitterにシェアすればOGP画像として表示され、タイムラインがイベント会場になるというコンセプトです。

コミックマーケットが史上初めて中止に

COVID-19の流行に伴い、様々なリアルイベントが中止になりました。3月末、コミックマーケットも例にもれず中止が決定となり、また同様に予定されていた創作イベントもほとんどが中止となってしまいます。
そこで何かできないか、というところが企画の出発点です。

何をするか、何ができるか

とはいえ私たちも集まって会議をするわけにはいかず、Google JamboardとGoogle Meetを利用して三人で打合せを行いました。
コミケに参加するはずだった人をターゲットとし、人々がコミケに求めている機能は何か、それを叶えられるものは何か、実現性もあわせて議論していきます。
実際に開発に動ける期間が2週間程度だったこともあり、このツールでまず最低限、叶えるべきコトの定義を行いました。

議論ドキュメントの一部

抜粋すると以下のような議論がありました。

  • 主な利用者はPC版pixivか、モバイル版pixivか?
  • じっくりこだわれるツールにするのか?
  • 簡単に遊べるツールにするのか?
  • 再編集はできるようにするのか?
  • BOOTH以外の外部通販も利用できるようにするか?

検討を重ね、最初にできたラフデザイン案がこちら。

最初に三人で決めた内容・共有したビジョンが明確だったので、その後チームの意思疎通はかなりスムーズでした。
4月13日にサービスデザインが凡そ承認されて開発作業に入れることになり、サーバーサイドエンジニア、フロントエンドエンジニア、デザイナー兼プロモーション担当に役割分担して各々動き始めました。

各メンバーのタスク

uchien(サーバサイドエンジニア、プロダクトマネージャ)

  • メンバーのマネジメント
  • ImageMagickを利用したスペース画像の生成・保存周りの実装
  • データベース周りの実装

lasca(サーバーサイド・フロントエンドエンジニア)

  • フロントエンド全般

hoppy(デザイナー、プロモーター、ディレクター)

  • デザイン全般
  • プロモーション関連業務
  • データ分析
  • Q&Aなどの準備
  • 各種資料制作
  • 使い方動画制作

チーム外の皆さんに手伝っていただいた主な業務

  • デザインチェック
  • ロゴ作成
  • 一部開発
  • レビュー
  • セキュリティチェック
    など

と、このような内訳です。
かなり周囲の皆さんに助けてもらいながら、5月2日10時にリリース。
もともと5月1日にリリースとご案内していたのですが、遅れてしまって恐縮です。
ただその分かなり万全を期した準備ができたので、安心してご利用いただけるようにできたとも思っています。
もともとチームメンバー全員が創作イベントに思い入れを持っていたこともあり、サービスの随所に「あるある」感をちりばめてみました。詳しい方はぜひ着目していただけると嬉しいです。

結果

5月2日~5月5日の3日間で10303サークル、13万人以上の方にご利用いただきました。
Twitterトレンドも6位まで上がり、ご利用いただけるのを三人でわくわく見守っていました。
おそらくページには遷移せず、Twitterで見かけられた方も多かったのではないかと思います。サークルスペースをタイムライン見かけてスペースまで遷移し、実際に作者さんの作品ページまでアクセスする人を増やす、というところに課題を感じています。
現状8月31日までの期間限定リリースとさせていただいているのですが、今後のご利用状況によってはサービスをより整備して残していけないか……とも議論中です。
どちらにせよ今回のサービス開発を経て得た課題感や知見を、今後のpixivの開発に生かしていければと思います。

最後に

チームメンバー達の創作イベントに対する強い熱量から生まれた「サークルスペースメーカー」。
創作イベントの楽しさを、様々な参加者さんと共有できたのがとても嬉しかったです。
サークルスペースメーカー、たくさんのご利用ありがとうございました。
ピクシブではエンジニア職、総合職問わず、創作にアツい気持ちがある人を求めています!
ご興味のある方はこちら!

lasca
2019年4月入社のフロントエンド+PHPの(赤ちゃん)エンジニア。アイドルマスターのことが大好き。