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オンラインの開発者カンファレンスPIXIV DEV MEETUP #pixivdevmeetup を開催しました

こんにちは、CTOの道井です。今回は5/31まで開催していたPIXIV DEV MEETUPから5/14に行ったLIVE SESSION内のキーノートについてご紹介します。

PIXIV DEV MEETUPのビジョン

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これまでピクシブではオフラインの技術カンファレンスを定期的に開催してきました。昨年開催したPIXIV TECH FES.はCTOになってすぐ開催したイベントだったので、あれから1年経ったかと思うと非常に感慨深く感じます。

ピクシブの開発文化には「みんなが同じ場所に集まって仕事をする」というものがあります。ひとつの場所に全員が集まるのはコストがかかる方法ですが、コミュニケーションの速度をあげ、少ない人数でさまざまなサービスを展開していくピクシブには非常にマッチした文化でした。これまでの技術カンファレンスにおいても、ライブハウスを貸し切り、1つの場所に集まるという開催手法はこの文化が大きく反映されています。

2021年5月現在、業務のほとんどはリモートで行われています。ピクシブでは、リモートワークでもみんなが同じ場所に集まることを実現するために、Notionによるドキュメント整備や、Discordによるボイスチャットの導入など、さまざまな取り組みを行っています。

このようななか、我々の開発文化を共有する技術カンファレンスはどうあるべきか、1つの試みとしてピクシブのリモート開発に利用する環境をそのままカンファレンスで再現するというアイデアに至りました。実際の様子はPIXIV DEV MEETUPの開催レポートでもご紹介しています。

www.pixiv.co.jp

また、今回のカンファレンスでは従来のようにエンジニア主体の技術的知見の共有に限定せず、ピクシブの開発文化全てを共有できるようプロダクトマネジメントをはじめとして様々なセッションを用意しました。働き方やそれぞれの役割が多様化しているなかで、単純な技術共有に留まらず、それぞれにメンバーが何を考え、どのような取り組みを行ってきたか、幅広く共有できる場を目指すことにしました。

60分の映像作品

さて、そんななか、カンファレンスのベースとなるキーノートはどのようなものであるべきか。これまでのピクシブの技術カンファレンスがそうだったように、従来のカンファレンスにおけるキーノートは巨大なスクリーンを背にしてビジョンを語る、オンラインのカンファレンスであってもこのスタイルを踏襲していることが一般的です。

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前回のPIXIV TECH FES. キーノートの様子 https://inside.pixiv.blog/2020/03/02/180822

これまでと同じやりかたをそのままオンラインに持ってきて、伝えたいことを表現できるか、取り扱う抽象的なテーマを飽きさせずに魅せることができるのか、我々に課された大きな課題となりました。

一方で、在宅が増えた今、テレビやYoutube Live、オンデマンドで60分以上の番組を観ることはとても自然な行為です。パッケージとして完成された映像作品はテーマにあわせ濃縮された情報を提供してくれます。つまり、我々がやるべきことは、長大なスライドをまとめることではなく、1つの映像作品として完成されたキーノートを目指すべきでないか、従来の表現手法にとらわれず、パッケージとして完成されたキーノートを目指すことにしました。

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PIXIV DEV MEETUP キーノートより

初めての試みで、最初のうちは収録も試行錯誤の連続でした。まだまだ荒削りなところもあり、多くの改善点が残りましたが、ピクシブの現在、そして目指している世界を表現する手法としてひとつ前進できたと思っています。

撮影は普段業務している東京オフィスの他、象徴的ないくつかのスポットでも行いました。

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ピクシブの全てを伝える

さきほど説明したように、今回のPIXIV DEV MEETUPは技術カンファレンスではなく、ピクシブの開発文化を伝える場として設計しました。キーノートでもピクシブが今取り組んでいること、そしてこれから目指すべき方向性を伝えるために様々なメンバーが出演しています。普段はピクシブの各サービスでマネージャーや、テックリード、プランナーやコミュニティマネージャーとして活躍するメンバーが直接語る、というスタイルは初の試みでしたが、普段あまり外に出ない様々なプロダクトの姿を少しでもお伝えできていればうれしいです。

キーノートのオープニングの1シーンに、たくさんのコンテナ、ネットワークのその先、イラスト、マンガ、小説、それを越えた先に千駄ヶ谷 渋ちゃんが手を振っているというシーンがあります。ピクシブの世界観を表現しているとても好きなシーンです。

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PIXIV DEV MEETUP キーノート オープニングより

hub.vroid.com

PIXIV DEV MEETUPのこれから

今回のPIXIV DEV MEETUPはピクシブ初のオンラインカンファレンスという取り組みで新たな挑戦を多数行った数ヶ月になりました。これまでも社内にあった、映像制作、配信技術、オンラインでのコミュニティ作りなど、様々な知見を活かしつつも、オンラインに特化したコンテンツ制作という意味では新たな試みとなりました。次回以降に向け、たくさんの課題が残されていますが、今後ともピクシブの開発文化を共有できる場を作っていきたいと考えています。

私たちの生活、そして働き方は今もなも変化し続けています。我々の開発文化を守りつも、これまでの常識に囚われず、新しい開発組織を作っていく。今回のKeynoteは単純にプロダクトとしての現在を確認しただけでなく、ピクシブの開発組織の現在を映したものになったかなと思っています。

PIXIV DEV MEETUPの模様は今後もpixiv insideで発信していきます。どうぞお楽しみに!

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harukasan
1988年生まれ。久留米高専、九州工業大学を経て、筑波大学大学院システム情報工学研究科博士前期課程修了。2012年ピクシブ株式会社に入社。インフラチームとして画像配信、ログ解析基盤などを担当。現在はCTOを務める。