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「PIXIV MEETUP 2023」キーノートを通して伝えたかったこと

こんにちは、CTOのharukasanです。ピクシブでは完全招待制カンファレンス、PIXIV MEETUP 2023を9月29日に開催しました。前回の記事ではミートアップ全体のビジョンとその様子についてお伝えしましたが、この記事ではPIXIV MEETUP 2023におけるキーノートをどのように設計し、どのようなことをお伝えしたかったのか少しご紹介したいと思います。

PIXIV MEETUP全体の様子は別の記事にてご紹介していますので、あわせてご覧ください。

inside.pixiv.blog

キーノートのビジョン

PIXIV MEETUP 2023はメインセッション、ライトニングトーク、そしてキーノートの3つのセッションで構成しています。今回のMEETUPのキーノートを考えていく上で一番大事にしたことは、セッションのトリとなるキーノートを聞くだけで、今ピクシブが取り組んでいることがなんとなくわかった気になれる、PIXIV MEETUPの総まとめになることです。企業カンファレンスの基調講演といえば、プロダクトに関する新しい情報が発表されることが多いと思いますが、新サービスの発表の場にはせずに、この数年間地道に取り組んできたことを格好つけずに話すことを目指しました。

登壇メンバーについては私とVPoP、CEOの3人で話して決めていきましたが、それぞれの登壇者とどういう内容を話すか、1人ずつ個別に打ち合わせしながら内容を決めていきました。キーノートは全体で60分の長丁場ですが、1つあたりのセクションに区切るとそれぞれ10分もありません。それぞれのメンバーが話したいことをどうやったらしっかり伝えられるのか、登壇の形式も含めて1つずつ決めていきました。結果として単独で話すものもあれば、パネルディスカッションのような形式もあり、ユニークな発表をつくることができました。

ピクシブがそれぞれの領域で取り組んでいること

pixivは2007年にイラストの投稿サービスとしてはじまったWebサービスではありますが、今年ミッション・ビジョン・バリューを変更したとおり、私たちが「創作活動を、もっと楽しくする。」ために取り組むことは決してイラストに関するものだけではありません。今回のキーノートではマンガ、小説・百科事典といったテキスト、そしてクリエイターの取り引きを支える決済といった分野を担当しているメンバーが登壇し、それぞれの領域で、いま挑戦していること、そして目指しているビジョンについて紹介しました。

逆コンウェイの法則として知られるように、ピクシブが提供するサービス上のコミュニティの成長にあわせ、私たちが取り組む領域や体制も柔軟に変更させていく必要があります。今後も私たちのミッションを遂行するために、それぞれの領域において各メンバーが注力できるよう、体制の変更も含めて取り組んでいきます。

世界中から利用できるサービスへ

キーノートの後半ではピクシブが海外でブランドを活性化させるための施策や、世界中から利用できるサービスになるために行っている技術的なチャレンジについて紹介しました。pixivのシニアテックリードであるd4rkieが説明していたように、pixivはまだまだグローバルで通用するサービスと呼べるためには技術的に改善していかなければならないことはたくさんあり、その道のりは険しいものです。今後も世界中のユーザーに利用いただけるプラットフォームとして、海外でのブランディング、そして技術的な改善に注力していきます。

新しい創作のかたちと新しい技術

キーノートではnorioが、いま私たちがチャレンジしているChatRoidのデモを行いました。ChatRoidは「3D創作を誰でも楽しめる世界」を目指してピクシブが取り組んでいるVRoidプロジェクトとChatGPTや音声入力、音声合成、アニメーション技術などを組み合わせた新たなプロダクトです。

norioも言っていた通り、デモは「ガチ」で行っていたため、ChatRoidが変なことを言ったり、めちゃくちゃ長い文章を喋り続けたりしないかハラハラしていました。まだまだ改善すべきところもありますが、3Dキャラクターモデルの活用方法としての新たな形として引き続きChatRoidの研究開発にも取り組んでいきます。

創作活動を、もっと楽しくするために

今回のキーノート全体を振り返ると、まさに今年新しくなったミッションのために、私たちはどういった取り組みを行っているのか、それを俯瞰できるセッションになっていたかなと思います。もちろん、時間の関係でキーノートではお伝えできなかった取り組みもたくさんありますし、分量としてはそっちの方が圧倒的に多いです。今回のキーノートでピクシブが取り組んでいることの一端でも感じとってもらえたのであればとても嬉しいです。

キーノート、そして各メインセッションの書き起こしは順次ログミーTechにも掲載予定です。是非こちらもご覧ください。

logmi.jp

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harukasan
1988年生まれ。久留米高専、九州工業大学を経て、筑波大学大学院システム情報工学研究科博士前期課程修了。2012年ピクシブ株式会社に入社。インフラチームとして画像配信、ログ解析基盤などを担当。現在はCTOを務める。