こんにちは、sue445です。
2025/4/16(水)〜18(金)にかけて愛媛県松山市で開催されたRubyKaigi 2025に登壇しました。
発表資料
登壇中のポストまとめ
例のごとく僕の発表中の皆さんの実況をトゥギャッて(死語)います
登壇後の質問など
ありがたいことに登壇前後にいくつか質問をいただきました。覚えているものをQ&A形式で記載します。
- Q: どうしてGo言語でgem作ろうと?
- A: (僕の名前が)Goなのでw
- Q: 実アプリケーションでのユースケースについて
- A: RubyからGoの資産(goroutineや各種ライブラリなど)を利用したい場合
- Go gemを作るには https://rubygems.org/gems/go_gem が必要なので、実際にどこで使われてるかは https://rubygems.org/gems/go_gem/reverse_dependencies を見るといいかもしれないですね
- Q: 本番環境で実際に利用されてる?
- A: OSSとしては半年前くらいから公開してたけどこれといって宣伝もしてなかったし、実質今年のRubyKaigiで初お披露目した感じなのでおそらく使われていないはずです
- 一応自分用の雑スクリプトでは https://github.com/sue445/funnel_http を使ってます
- Q: これは仕事の一環で作ったの?
- A: 100%自分の趣味ですw
Road to RubyKaigi 2025(今年の登壇までの道のり)
実は去年(RubyKaigi 2024)出すつもりだったので1年以上作ってます
- 2023年12月25日:RubyKaigi 2024のCFPがオープン
- 2023年12月〜2024年1月:(RubyKaigi 2025ではなく)RubyKaigi 2024のPropossalがオープンされたのでgo-gem-wrapperのプロトタイプを作り始める
- プロトタイプだけで2〜3個作ってます
- 発表中にも話したSEGVの問題が解決できなくてRubyKaigi 2024に出すのは断念
- 2024年1月〜:その後も細々と開発
- 2024年7月:プロトタイプをいくつか作ってきて方向性が見えてきたのでgo-gem-wrapperのリポジトリを作成
- 余談:実はリポジトリ作成時点だとgorubyだったのですが、作成後に同名のgemがあることに気づいたのでgo-gem-wrapperにリネームしました
- 2024年9月29日:TokyuRuby会議15の「135日のRubyist」というトークの中で中間報告
- この時点だとruby.hからGoのソースコードを自動生成する部分でハマっていた模様
- 2024年10月6日〜2025年1月7日:RubyKaigi 2025のProposalを執筆
- CFPのフォーマットは毎年一緒なのでオープン前から書き始めています
- 2024年10月9日:それまでPrivateにしていたgo-gem-wrapperのリポジトリをPublicにして初版を公開
- 2024年10月20日:初版時点だとリポジトリはsue445/go-gem-wrapperだったけど、bundlerに取り込んでもらうことを考えると個人namespaceよりもorg namespaceの方がいい気がしたのでruby-go-gem orgにTransfer
- 2024年12月14日:RubyKaigi 2025のCFPがオープン
- 2025年1月19日:CFP〆切
- 2025年2月7日:採択通知
- 2025年2月7日〜20日:アウトライン作成
- https://inside.pixiv.blog/sue445/6946 でも書いていますが、長めの発表(20分以上)の場合はスライドを書く前に先にアウトラインを書くようにしています
- 本当は1週間程度でまとめるつもりだったんですが、喋りたい内容が多すぎて流れをまとめるのに苦労して2週間もかかってしまいました…
- 2025年2月23日〜3月13日:スライド作成
- スライド作成は毎日はやってないと思いますが、それでもやった日は平日で1日3〜4時間くらい作業してたと思います
- 3月下旬からRubyKaigi 2025の各種事前勉強会が始まるのでそれまでにある程度完成させることを目標にしていました
- 2025年3月17日:下記の有識者にレビュー依頼
- usaさん:同僚。CRubyのコミッタでGo言語にもとても詳しいので両方の観点でレビューしてもらった
- okuramasafumiさん:社外のRubyistの知人。スライドの英文レビューをしてもらった
- 2025年3月26日:同時通訳用の発表資料を提出
- 2025年4月16日〜18日:RubyKaigi 2025
こうして見ると登壇の1ヶ月前には発表資料が完成していて最高の進捗ですね。(それなりに無理はしてるけど…)
感想
前述の通り元々は去年のRubyKaigiに出す予定だったのですがお蔵入りになっていました。そこで途中で方向転換してSEGV以外の部分だけでも作り切ることにしたのでなんとか形になりました。
今年の発表は喋りたい内容がたくさんありすぎてスライド156枚という過去最長のボリュームになりました。
過去のRubyKaigiの登壇では同時通訳のことも考えてゆっくり喋って30分以内という感じで発表練習をしていたんですが、今回は喋りたい内容が多すぎて超絶早口でギリギリ30分におさまるという感じでした。(本当にスミマセン…)
LTのスピード感で30分喋りっぱなしだったのでいつもよりも疲れました。
ダジャレのおかげで発表中は終始笑いが絶えない感じでした。*1
しかしこれでも尺の都合で端折った内容もまだまだあるので別の機会で喋れたらいいなあと思います。
今回の登壇でgo-gem-wrapperのいい宣伝ができたと思ってるので、これをきっかけに興味を持った人が増えて今後Go gemのユースケースが増えてくれるといいなあと思ってます。
そして来年の函館のためにProposalのネタ探しの1年が始まる…
「もうすぐでRubyKaigi 2025が終わる」
— sue445 (@sue445) 2025年4月18日
「RubyKaigi 2025が終わったらどうなる?」
「知らんのか。RubyKaigi 2026のための準備が始まる」(362日のRubyist) #rubykaigi
合わせて読みたい
実際に採択されたProposal
去年以前の登壇記事
宣伝
来月開催予定の勉強会でも登壇予定です。興味ある人はぜひ。
*1:一応日本語話者と英語話者の両方に通じるダジャレのつもりです