サービスづくり

pixivの新しいターゲティング広告とその目指す世界

yattyo yattyo
2018.2.23
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こんにちは!メディア事業部のyattyoです。 今回はpixivが新しい広告商材「pixiv Audience Targeting Ads」をリリースしたということで、部署の先輩であるkamonabeとyousanに新商材の内容や開発の経緯について聞いていきたいと思います!

本日はよろしくお願いします。まず、自己紹介からお願いします!

kamonabe: メディア事業部のkamonabeです。純広告やタイアップ商材の営業・販売・管理を行っています。

yousan: 同じくメディア事業部のyousanです。広告プロダクトの開発ディレクションを行っています。

今回リリースした「pixiv Audience Targeting Ads」とはどのような広告商材なのでしょうか?

kamonabe: 広告の掲載場所となる“プレイスメント”を担保した上で、配信対象ユーザーである”オーディエンス”をベースにターゲティングできる広告商材です。既存のバナー広告よりもユーザーと広告のマッチング精度を高めることができます。

現在の広告業界におけるバナー広告は、いわゆる”純広告”のような、pixivの広告枠を1週間いくらで売買するというものから、ウェブならではのアドテクノロジーを活かして幅広いネットワークに対して配信する”運用型広告”にシフトしています。運用型広告は、特定のセグメントに属する”オーディエンス”に絞って広告を配信することで単純にプレイスメント配信よりも、ユーザーとのマッチング精度を向上して広告の効果改善を実現していくもので、そのセグメントの種類もより多様化してきていました。 ただ、運用型広告が広がる一方で、広告主にとっては自社の広告がどこで誰に表示されているのか分からない"ブランドセーフティ"や"アドフラウド"等の問題も近年では大きく取り上げられるようになってきています。また、決して”プレイスメント”の需要や価値がゼロになったわけではなく、依然として特定かつ任意の場所に広告を掲載するということに意義を感じる企業様は多くいらっしゃいます。

そういった背景から、広告が掲載されるpixivという”プレイスメント”を担保しつつ、運用型広告のようにオーディエンスベースでの複雑なセグメント配信によって広告商材としての精度を高めた「pixiv Audience Targeting Ads」を開発する運びとなりました。

yousan: しかしながら、多くの事業者が取得しているユーザーの性別・年齢等の汎用性のある情報だけでターゲティングをしていても、大量の情報を抱えているTwitterやFacebookなどに対して優位性を持つことはできません。 そこで他社のプロダクトと差別化する手段として、「pixivの独自データ」を使用したターゲティングを行うことを重要視しながら設計を進めていきました。

pixivは他のメディアでは取ることのできない、大量のイラスト閲覧データや投稿データなどのpixivにおけるユーザーの行動データを所有しています。それらを活用してユーザーの趣味嗜好や好きなアニメ、さらにその先の好きなキャラクターなどを読み取ることで、ユーザーひとりひとりに最適な広告を出すことができます。

なるほど、pixivでしかできない広告というのがポイントなんですね。 実際にこちらの商材を使用して効果を上げた事例や、こんな企業の方に使っていただきたいというイメージはありますか?

yousan:成功事例としまして、IPものに関する広告は非常に良い結果が出ています。あるアニメが好きなユーザーに、そのアニメのグッズの広告を配信する、というシンプルなターゲティングです。テスト配信した案件ではCTRが3倍以上になったものもありますし、ピクシブのECサービス「BOOTH」での案件ではLPへ遷移した後のCVRが2.5倍になり効果を実感しています。

また、特定のIPに限定せず、ユーザーの好きそうなジャンルで行ったターゲティングも良い結果を出すことができました。「このユーザーはファンタジーの世界観が好きだろうから、このファンタジー系アプリの広告を出してみよう」という形で、結果アプリの利用継続率が2倍以上に上がったものもあります。単純なクリック数だけでなくクリックの質の改善も見込めるので、pixivユーザーとの親和性が高いIPやゲーム系案件のプロモーションを行いたいクライアント様には、ぜひ使っていただきたいと考えています。

IPをお持ちのクライアント様は使わない手はないですね!! 「pixiv Audience Targeting Ads」はどのように開発されたのでしょうか?

kamonabe:話が出た去年の秋口ころから3ヶ月強の時間をかけて、エンジニアリソースも一時的に他部署から補強しながら開発しました。 「どのようなターゲティング項目にするのか?」「その手法はどうするのか?」などの話や、効果向上の為に自社アドサーバーを改修するための要件定義など、しっかり時間をつかって1から仕様策定を行いました。

では開発される際に苦労された点はありますか?

yousan: テストの初期の頃は人力で効果が高くなりそうなセグメント分けを予想して配信を行っていましたが、思ったように効果が出ないものもあり、試行錯誤を続けていました。この案件はこういうユーザーに刺さるだろう!と予想してターゲティングを行った結果、むしろ通常よりもCTRが落ちてしまったこともありました。 それらの改善策として、まず配信初期に学習期間を設け、多様なセグメントを網羅的に配信し、その中でより効果の高いセグメント項目にCTRを寄せていくというソリューションにたどり着きました。人が予想するセグメントだけではなく、しっかりと学習期間を設けつつシステムも併用することで、実績から帰納的に求めたもののほうが効果的なのだと思います。 また、機械的な学習を行うことで、効果の向上のみならず、そのセグメント項目を見てみると僕らでは予想もしない様な項目が上がってきて、かなり興味深い知見が得ることができました。 例えば、BL電子書籍案件においては、BLが好きな方から人気の高いコンテンツの二次創作作品をよく閲覧しているようなユーザーよりも、オリジナルの作品や特定のシチュエーションに特化したような作品を閲覧しているユーザーの方が比較的CTRが高い結果などがありました。

意外な結果ですね!ありがとうございます。では最後に、今後の展望について教えてください。

kamonabe: 広告業界全体の流れとして、データを使用することにより、広告主にとっては広告の無駄打ちを減らし、最大限に費用対効果を引き出しながら、ユーザーにとっても不利益な広告を出さない方向にシフトしています。私達もその流れに乗りながら、広告を出す側も見る側のどちらにもメリットがある広告を提供できればと思っています。それを実現していくための大きな一歩が今回の「pixiv Audience Targeting Ads」だと考えています。

またピクシブの今後の一つの目標として、個人で広告出稿を簡単に行うことができる、 Twitter広告のような、いわゆる「セルフサーブ型の広告」があります。

例えば同人活動をされているユーザーが自分たちの同人誌の販促のためにpixivに広告を出す、というようなものを考えています。

yousan: pixivはクリエイターが集まるプラットフォームであり、個人の力をよりエンパワーメントしたいと考えています。そんな中で私達ピクシブが広告を用いて何に貢献するかを考えた時、「クリエイターさんが、自分の作品をファンに伝えることを支えること」ではないかと思っています。

今まではビジネスモデル的にも大きな企業様からしか出稿いただけていなかったのですが、 個人のクリエイターさん達が自分の創作活動を疎かにしないで、自分の作品を安価で簡単に広められる世界を作り上げることが長期的な目標です。

セルフサーブ型の広告を実現する上での課題は?

yousan: これは終わりがあるものではないのですが、広告効果をさらに改善することだと思っています。そのためにはセグメントの拡充や、最適なアルゴリズムの構築・自動化など、やることはたくさんあると思います。企業の広告主様と比べて、少額の配信であっても最大限の効果を引き出すためには、少量配信でかつ短期間であっても素早く必要な学習が行われて配信が最適化されることがより重要になってくると考えています。 また、それでいてプロダクトの使いやすさ、わかりやすさも非常に重要です。最終的にはクリエイターさんがいっさいマーケティングの勉強しなくても、効果の良い広告が簡単に出せる仕組みをつくる必要もあると考えています。

ユーザーがpixiv内でより簡単に作品を広めることができる世界が来るんですね!

kamonabe: そうですね。一般的に広告はあまりいいイメージを持たれませんが、運用の仕方によってはクリエイターさんにとってもユーザーにとって有益なものにもなります。例えば「pixivに投稿し、その作品を『pixivFACTORY』でグッズ化し、『BOOTH』で販売する。」というようなpixivサービスの一連のサイクルの中に、さらにpixiv内に広告掲載して認知を広めていくというフェーズが加わることにより、より強固にクリエイターさんを支えることができる。ユーザーにとっても興味を引く作品に出会う機会が増える。そういったことを広告からできることに価値があると思います。ここに関しては力を入れて進めていきたいですね。

すごく素敵な世界ですね!ありがとうございました。

今回ご紹介した「pixiv Audience Targeting Ads」を含む、各種広告のお問い合わせは
こちら
から。

また、ピクシブでは一緒に働ける仲間を募集中です!

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