コーポレートIT・テスト・品質とりまとめ、VRoid・NEOKET等新規系事業支援に、エンジニア組織運営、pixiv inside運営、PIXIV DEV MEETUP運営などを通じて、技術を軸に社内を広くエンパワーメントする仕事をしているbashです。
こちらの募集に当選し2021/4/26発売の書籍『ユニコーン企業のひみつ』をいただきました。ありがとうございます。
🦄 テック企業のみなさま、テックブログの記事の候補に一冊いかがでしょうか!!!q 🙏 » 🦄 書籍『ユニコーン企業のひみつ』を貴社テックブログでレビューしていただける企業さまを募集します https://t.co/TdfL58TwpS
— Kakutani Shintaro (@kakutani) 2021年4月7日
世界的に大成功を収めているテック系ユニコーン企業の組織編成や働き方紹介している本作。じっくり読んでいくぞと思っていたのに、気になる話が満載でその場にあったティッシュペーパーを付箋がわりに挟みつつ次へ次へと一気読み進めていきました。
https://mobile.twitter.com/bash0C7official/status/1385910998972846082
この本を読んでわたしが感じたことは、「わたしたちのことが書かれてる!」「もっと言語化していかねばな」ということでした。
「わたしたちのことが書かれてる!」ポイント
様々ありましたが、とくにここはというところをピックアップします。
ミッション
最序盤に出てくる「ミッションで目的を与える」という章がまずわたしたちでした。
ピクシブのコーポレートサイトには「創作活動がもっと楽しくなる場所を創る」というミッションを掲載しています。
実際にこのミッションによって会社が成り立っていると折に触れて感じています。とくに節目節目の全社イベントだったり、採用に関する説明会や面談、面接などの場で、ミッションによって駆動していることを毎回思い起こさせられます。
スクワッド
「スクワッドに権限を与える」という章もわたしたち感を強く持ちました。
ピクシブでは、基本的にプロダクトごとにプロダクトマネージャを含む職能横断チームで大きな権限と責任を持って進める構成を中心に組んでいます。リリース、メンテナンス、計画よりインパクトが重視されることなど書かれていることはわたしたちもこの構成で狙っていることそのものでした。
ちょうど先日、機能別チームと職能横断チームのPros/Consについて、COOのushioと1on1ディスカッションする機会がありました。その中で機能別チームの良さを確認しつつ、この本でいう「スクワッド」編成が今のわたしたちにはベターな選択という結論に至ったという個人的な背景もあり、深くうなずきながら読んでいきました。
チャプター、ギルド
そして、「チャプター」「ギルド」的な取り組みも最近強まってきています。
極めて単純化すると、この書籍でいう「チャプター」とは職能のグループ、「ギルド」は興味ベースのグループです。
職能のグループについては、ピクシブでは数年前にわたしが仲間たちと立ち上げたエンジニア職横断組織"エンジニアギルド"は新リーダーとチームによる新機軸の活動が始まっています。
エンジニア職だけでなく、デザイン、プロダクトマネジメント、コミュニティマネジメント等の他の専門職にも波及しており、それぞれの職のリーダーたちによる自己組織化が進んでいます。
興味ベースのグループは、技術互助会という枠組みでの各技術要素ごとの専門分野のゆるやかなグループ活動が先行しつつ、今では音楽活動、イラスト描き、アロマ、お茶など仕事を超えた様々な趣味でのつながりが作られるようになってきました。
こちらの関西地方の話もその一つです。
全体的な取り組みの「リモートお茶会」と合わせて、新型コロナ下で拠点に全員が日常的に集うことが難しくなった現在、そういう機会での交流はわたしたちにとっての重要度も高くなっています。
「もっと言語化していかねばな」
あわせて、Spotifyのようなユニコーン先輩を追いかけるべきポイントもみえてきました。
本の後半、バニーベット、セルフサービス、データから学ぶ、目的で動機づけといった話がでてきます。
それに同様のものや類するものの取り組みは進みつつ、まだまだ言語化できてないな、活用しきれてないな、まだまだな水準だなということに気が付かされました。
いかにミッションによって成り立っていても、チームに権限も責任も持っていても、言語化されていないとその存在に気が付かなかったり、認識違いが起きてしまったりということが起きてしまいます。
わたし自身としては、このしばらく全社的な各種情報集約や言語化を"「初見殺し」殺し"をキーワードに推進し、結構いい水準まで高まってきたと感じてきました。しかしまだまだ世界水準は高く、これからもアクセルを踏んでいかねばということに気付かされました。
社外発信
言語化の大事な軸として、社外にもお届けしていくことにももっとアクセルを踏もうと思います。
例えば、先に述べたエンジニア職横断組織"エンジニアギルド"は、いわゆるSpotifyモデルの邦訳を読んだことが着想の一つでした。そういう背景もありSpotifyは勝手ながらわたしの「先輩」と感じており、そのような企業との共通項が見いだせたのは大変うれしいことでした。
そうしたとき、ふと著者のJonathan Rasmussonによる「アジャイルサムライ」にあるこの一節を思い出しました。
師を仰ぎ、師を追いかけ、師に歩調を合わせ、師の意図を汲み、そして自らが師になるのだ
わたしたちの取り組みを内部に閉じることなく、広く発信してこれからの人たちへの恩送りをすることが、"自らが師になる"ことの具体的なアクションになると考えています。
この本で得たことの展開方法
10章の 10.11 の『「言い訳」を取り除く』が白眉と思っています。
権限もある。信頼もされている。責任を果たすのは自分だ。そうなれば、うまくいかなかったときに言い訳する余地も取り除かれてしまう。>物事の状況について、他の誰も責められない。これは仕事というものを劇的に変えてしまう。 ・自分たちこそ旗振り役だ ・自分たちが決めるんだ ・自分たちが責任を果たすんだ
わたし自身、大きなミッション、権限、責任をお預かりさせてもらってると認識しています。まさに上記に引用した気概で仕事をしているのですが、腰が引けていることつまり「言い訳」の要素はどこかにあると思います。人である以上この要素をゼロにはできないと思いますが、しかし「言い訳」の余地を削るチャレンジはいつでも可能です。
「言い訳」の余地を削るとは自分を主語に活動することを増やすことと考えます。まず持っている権限をどう使うのか。より大きな権限を預かる・預けるにはどういう行動を示すのかなど、状況次第で様々なオプションがあり、そのヒントはたくさんこの本からもらうことができます。
また、10章の10.7の『コンテキストもあわせて取り入れる』には、文化を変えるのというのは手強い仕事とありますが、確かに過去の経験からそう感じます。とはいえ、自分自身の動きをこの本にあるようなレベルに引き上げさえすれば、結構すぐにそのポジティブな影響が波及するということも度々味わってきたので、実は楽観的に捉えています。
"権限もある。信頼もされている。責任を果たすのは自分だ"というお仕事について興味を持った方は
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22卒新卒もまだまだ募集中です。
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