こんにちは!コンテンツ事業部でプランナーをしているri-mo-です。
今回は、文芸に特化した小説投稿サイト「ピクシブ文芸」で行われた「ピクシブ文芸大賞」の大賞受賞作品『Q&A(著:小林大輝)』がドラマ放送を迎えたということで、担当のrisariに「ピクシブ文芸」のサービス内容と今後についてお話を聞いていきます!
ピクシブ文芸とは、どういうサービスかを簡単に教えてください!
risari: 「ピクシブ文芸」は、幻冬舎さんと共同で立ち上げた、文芸小説に特化したネット文芸サイトです。主にユーザーに小説を投稿して楽しんでもらうサービスで、投稿された作品を現役の編集者が講評をつけて紹介するような機能が好評です。ほかにも、小説を書く上で参考になるような記事や、「山形小説家・ライター講座」という、プロの作家を招いた文学講座の様子も連載しています。小説家を目指す人はまず「ピクシブ文芸」を見れば良い!というサイトにすることが目標の一つですね。
どうしてネット文芸サイトをオープンしようと思ったのですか?
risari: もともと幻冬舎さんとピクシブは会社が近くて、交流もあったんです。その中で、Web発で気軽に投稿できる文芸への登竜門があってもいいよねという話が出てきて。創作プラットフォームのpixivと、出版社である幻冬舎さんのお互いの強みを生かしたことをやろうということで「ピクシブ文芸」が2年前にスタートしました。
サービスを立ち上げと同時に開催した、小説コンテスト「ピクシブ文芸大賞」では、テレビ朝日さんも共同で主催していましたね。
risari: はい、ありがたいご縁がありまして。今回の大賞作品は、テレビ朝日さんのおかげで映像化を、幻冬舎さんのおかげで書籍化を実現できることになりました。電子書籍は先月の2月23日、紙書籍は今月の3月10日に販売開始して、ドラマはちょうど先週土曜日、3月24日に放映されています。
かなり話題になっていましたね!映像化&書籍化できるのはすごいですね。実は書籍を買って読もうと思っていたのですが、待てなくてドラマを先に見てしまいました。(笑)応募への反響はどうでしたか?
risari: おかげさまで「ピクシブ文芸大賞」には3,600作品以上の投稿がありました。pixivで行った小説コンテストの中でも史上最多の応募数です。
たくさんの方が応募されていますね!
risari: 小説コンテストで書籍化と映像化の両方を確約しているコンテストはほとんどないので、大きな引きになったとは思います。投稿数が多かった分、選考には大変時間がかかりました(笑)最終選考はテレビ朝日さん、幻冬舎さん、ピクシブの3社で行ったのですが、最終選考まで残った作品はどれも甲乙つけるのが難しく、大賞作品を決めるのは時間がかかりましたね...。
では、大賞に輝いた作品について教えてください!
risari: 大賞作品は『Q&A』という作品で、世界の不条理や人間のありようを訴える哲学的なテーマを描いています。散りばめられた謎と伏線にグイグイ引き込まれていく、大変読み応えがある作品です。
著者の小林大輝さんは、今回の「ピクシブ文芸大賞」への投稿が、小説コンテストへの初応募だったそうです。それを聞いた時は本当に驚きました。それぐらい、切れのある文章と構成力を感じさせる作品でした。小林大輝さんご本人に直接インタビューした記事をpixivisionで公開しているので、是非読んでみてください。
pixivision記事
『生きていくために物語を作る。ピクシブ文芸大賞を受賞した、若き新人作家の素顔とは』
大賞作品が決まってからドラマ化までどのような動きでしたか?
risari: ピクシブでは、pixivでのバナー掲載やTwitterキャンペーン、また先ほどのpixivisionで著者の小林さんインタビューを紹介するなど、Webを中心に作品のドラマ化を盛り上げていきました。また、商業小説が読むことができる「pixivノベル」では、特別表紙として、漫画家の橘オレコ先生に描き下ろして頂きました。橘先生に依頼を快諾していただい後、実際に『Q&A』を読み込んでイラストのラフ案を何枚も送っていただきました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。いろいろな方に支えられてドラマ化が実現できたんだなと思うと感慨深いものがあります。
多くの方を巻き込んだ企画ですもんね!
risari:実はこの作品は、最終選考の際に映像化は困難だろうといわれていました。それでもこの作品を大賞に、という選考委員の強い想いをテレビ朝日さんが聞いてくださり、今回のドラマ化が実現しました。
竹中直人さんをはじめとする豪華なキャスティング、最初の一音から惹きつけられる荘厳な音楽、目を離すことのできない予告編映像…。情報を頂くにつれ『Q&A』が本当にドラマになるんだなという実感がだんだん湧いてきました。
pixiv投稿作品が実写化されるのは実は初めてだったので、その部分でとても期待が高かったです。今は無事にドラマ放送を終えてほっとしております。
では最後に、今後のピクシブ文芸がどうなっていくのか、教えてください!
risari: 大きく2つあります。まず1つめは、小説投稿者、小説好きな方がもっと集まるサービスにしていきたいです。機能的な部分の改修はもちろん、読み物なども充実させていけたらと思っています。 また小説を投稿される方の中には、小説の書き方がわからない、小説を書いているけどどう直していいかわからないという声もあります。これらの声を叶えられるような機能をもっと充実させていきたいと考えています。
例えば、今あるのは、山形市で開催されている『山形小説家・ライター講座』の講座内容の連載です。芥川賞や直木賞を受賞されたような作家さんが講師となり、参加者の小説を講評してくれるという他の小説講座とは一線を画した講座です。
私も何度か講座に参加しましたが、講師、参加者、編集者みなが作品に対して熱い意見をぶつけ合う姿に震えました。三浦しをん先生が来られた時の講座の様子をレポートしていただいているので、ぜひ読んで、参加していただけたら嬉しいです。
記事はこちらから読めます。
『小説家志望さん必見!三浦しをんと盃をかわす、豪華すぎる「小説講座」潜入レポート』
2つめは、ピクシブ文芸からベストセラーが生まれることです。文芸作品はどちらかというと高尚なもので、ネット発の作品が文芸と名乗ることは難しいのでは?という声も聞きます。そういった考えが文芸の敷居を高くしている原因かなと思っていて…。
実際に、今回の「ピクシブ文芸大賞」で受賞した小林さんもピクシブ文芸への投稿をきっかけにデビューしています。文芸作品はもっと気軽なもので、ネット発でも面白いものがあるんだということを、ピクシブ文芸を通じて周知していきたいです。
そのためにも、今後も「ピクシブ文芸大賞」のような小説コンテストを開催したりと、投稿しやすい環境を整えていきたいと思います。そして、ユーザーのデビューに繋いだり、思いを込めて書いた作品を読者や出版社の目に届かせたりすることができたらと思います。
ピクシブ文芸はまだまだ発展途上のサービスです。やりたいこと、夢、まだまだたくさんあります。ユーザーがより気軽に、楽しく小説を投稿してもらえるサービスを目指して頑張っていきます。 もし小説が好き、文芸界を盛り上げたい方がいましたら、一緒にサービスを作っていきましょう!
risariさん、ありがとうございました。
・ピクシブ文芸サイト:https://bungei.pixiv.net/
・pixivノベル『Q&A』試し読み:https://novel.pixiv.net/works/1144
・書籍特設サイト:http://www.gentosha.co.jp/qanda/
・GYAO!公式サイト:https://gyao.yahoo.co.jp/p/00570/v12308/
・ドラマ公式サイト:http://www.tv-asahi.co.jp/qa/
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