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大規模ふりかえりを支える設計技術

おはようございます、bashです。2022年9月7日の朝です。

先日、企業課題別のIT戦略事例を知るオンラインセミナー「IT surf seminar 22」に登壇させていただき、「業務という創作活動がもっと楽しくなる場所をつくる」というワードを公には初めて語りました。

企業課題別のIT戦略事例を知るオンラインセミナー「 IT surf seminar 2022」レポート

今期はこの「業務という創作活動がもっと楽しくなる場所をつくる」を社内向けにも逆輸入し、テーマとして掲げて活動を進めています。

このテーマのもと仲間たちと一丸になって、技術基盤整備から組織的な取り組みまで様々硬軟あわせた活動を進めているのですが、そのひとつとして行った大規模ふりかえりの支援事例とその設計技術についてご紹介します。

ふりかえり文化

ピクシブでは10年以上前からKPT法*1によるふりかえり*2が愛用されており、様々なチームで日常的に行われています。 また社内アジャイルコミュニティではふりかえりが話題になることが多く、チームをまたいだ知見の共有も盛んになっています。 inside.pixiv.blog

話の途中だがカンファレンス登壇します

社内コミュニティ作りのキーポイントについて、10/1(土)開催のXP祭り2022というカンファレンスでお話します。 confengine.com

この発表は13:00〜 トラックHです。オンライン開催ですのでぜひお気軽にお申し込みください。 xpjug.connpass.com

今回の事例

基本的にはチーム内でもろもろ完結するのですが、今回はチーム外からわたしをゲスト招待いただきました。 今回対象のチームメンバーみんながふりかえりに専念できるようにサポートしてほしいというオファー*3をいただきました。

かつてふりかえりの記事を書きましたが、この事例が今回の社内オファーにつながったというわけです。ありがたいです。 inside.pixiv.blog そしてお座敷がかかればすっ飛んで応えるのがわたしのエンジニアとしての矜持でして、二つ返事でふりかえり進行を設計と現地ファシリテートを担うことを提案し、早速の開催となりました。

ふりかえり設計プロセス

参加者みんながやってよかったと感じてもらえるように、以下のようなプロセスで設計をしました。

状況識別

対象のチームはこの7月に立ち上がったばかりの新部署です。初手の打診としては「何らかサポートに入ってほしい」という雰囲気も感じました。チームに突然飛び込んでもすぐ溶け込めるわけでもなく状況を複雑にしてしまいます。

まず解くべき課題をディスカバリーしよう、いや、その前にチームのおかれた認識を揃えるべく、ここはまずふりかえりをしましょうということにしました。

体験設計

ふりかえりを経て、それぞれの考えていたこと、思っていたことを開示・同期して、同じ認識をもって次のアクションに踏み込む勇気を持ってもらうことを考えました。

また立ち上がったばかりのチームからこのようなオファーをもらうということは、適切な根拠をもって背中を押して欲しいというニーズもあるかなとも想像したので、勇気を持ってもらえることということを体験のゴールとして据えました。

時間設計

立ち上がったばかりといっても、2ヶ月間の活動を経てきたわけです。チームふりかえりとしては随分な期間です。そのため、相応のボリュームを扱う必要があるため2時間半の開催を提案しました。そしてこれだけ時間があるのは結構なゆとりができてきます。とはいえ、漫然と集まってしまってはだれてしまうのは火を見るより明らかです。パートをわけて対処することとしました。

時間枠調整と大まかな構成の策定のやり取り

パート設計

こういうときのセオリーは二つにわけること。まずは前半・後半でわけることとしました。そして前半は発散、後半は収束とパート付けし、さらにそのパート内も発散と収束に二分することとしました。

もし発散に偏ってはとっちらかって大丈夫かなと不安を覚えるのではないか、収束に寄りすぎては結論ありきかなと疑念を持たれるのではないか。そういうことにならないよう、メリハリつけてテンポよくディスカッションできてる感をだせるようにと考えました。

パート設計レビュー

チームのキーパーソンとして、その部署のマネージャーとリーダーに事前のレビューを依頼しました。 FigJamを全社のオンラインホワイトボード的な使い方として導入しているので、そのまま本番でも使えるスタイルで設計を可視化し、意見を仰ぎました。

この結果、パートの詳細やふりかえり会のグランドルール制定を行いました

FigJamの一部

当日の様子

最初は皆おっかなびっくりだった様子でしたが、次第に筆が進み出しました。結果として、時間いっぱいつかってたくさんの付箋がはられ、キャンバスにも直接記入され、次に取るべき具体のアクションまで導出されました。

ファシリテーターとして行ったこと

外側からみえるアクションとしては、タイムキープや進行の他は、参加者たちの発言や意見出しに対して、体いっぱいで大きく頷き、感嘆の声を上げるという、そういう沸きが参加者から見えていたと思います。

実は、内心最も神経を使っていたのは、場とメンバーの様子のオブザベーションでした。

ファシリテーターというと会議を鮮やかに切り回す。そういうイメージの方もいらっしゃると思います。そういうのも格好いいあり方かもしれませんが、わたしの理想としては会議の主役はメインの参加者たちであり、今回はふりかえりの当事者のチームメンバーたちで、その主役たちが会からいいものを得られることこそが大事と考えています。

そのわたしの理想を実現化するためには、必要があれば最小限の介入を行うわけですが、リアルタイムに適切な状況把握がないと度合いも間合いも見誤ることになります。そのため、つかえる全感覚器と全神経を使って、オブザベーションに努めていたのです。

もっとも、シンプルにふりかえりの場でメンバーたちからでてくる話自体がエキサイティングだったので、素で沸いていたという説も濃厚です。

チームの雰囲気を知るチャンス

興味出てきたかたは、Wantedlyをいろいろなチームで開設していますので、「話しを聞きに行きたい」を押してコンタクトくださいませ。 www.wantedly.com

なおわたしの部署でも仲間を募集しています。この内容にピンと来た方は勢いで「話しを聞きに行きたい」を押してしまいましょう! www.wantedly.com

*1:プロジェクトファシリテーションふりかえりガイドを折に触れて読み返しています。長年お世話になっております。

*2:用語としては社内的にはふりかえりでは通じず、「けーぴーてぃー」と言った方がよく通ります

*3:といっても大それた仕組みではなく、Slackでちょっといいですか?というレベル感です 😄

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bash
「真面目なSE、真面目にSE」
高信頼性ソフトウェアエンジニアリング研究をテーマとしてプロダクトチームを全力バックアップしています。 オフィシャル肩書は 新規事業部スクラムマスター / コーポレート基盤部マネージャ。CTO・VPoE経験者。agile、ファシリテーション、社内IT、自社オウンドメディア運用、エンジニア採用、カジュアル面談、エンジニア職評価、カンファレンス開催など、黄金の器用貧乏による幅広い守備範囲が持ち味。最近の日課はウェイトトレーニングとインターネット📻配信。