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「伝統薫る文化の商都、博多で暮らす」社内制度”福岡オフィス出勤実践パス”利用で得た業務エクスペリエンス

ピクシブには東京オフィスと福岡オフィスの2つの拠点があります。

仕事としては長らくのハイブリッド勤務で自宅からの業務メンバーが80%以上を占めるため場所を問わずフラットな業務ができている状況です。

福岡オフィスは開設から6年が過ぎ、この拠点を中心としたチームならではの雰囲気や習慣が文化として根付いており、それはよいことであるとともに、拠点ごとのノンバーバルな認識の食い違いや考慮漏れなどはどうしてもでてきます。とくに人数シェアとしては福岡オフィス側が人数としては1割未満と小さいため、得てして東京ローカルのコンテキストで突き進みがちです。

そういうことを懸念した福岡オフィスマネージャーの発案で、とにかく「一度福岡に行って、一週間程度出勤する」ことのハードル下げて、百聞は一見にしかずを実践できる”福岡出勤実践パス”が出来上がりました。

この記事ではその発案にいち早く乗っかった2名の体験をお伝えします。

福岡実践パスのレギュレーション

福岡オフィス近くにある川端通商店街

対象者は月あたり最大2名で、推薦もしくは本人からのプロポーザル提出をもとに、福岡オフィスマネージャーが選考します。

1週間程度の福岡オフィス圏内での勤務を行うというものです。もちろん出張として取り扱われます。

どういう移動方法をとるのか、福岡での居住地、福岡オフィスへの出社頻度は、本人の裁量に一任されています。

体験者紹介

真っ先にこのパスで福岡で生活をしたこの2名に体験を伺いました。

yudemanjyu

新規事業部 テックリード 兼プロダクト支援本部 テックリードを務めています。かつてはアプリエンジニア、Webフロントエンド・バックエンドエンジニア、Unityエンジニア等様々な技術領域を担当し、チームのユーティリティプレイヤーとして振る舞うことを得意としています。

両事業部を始めとしたピクシブ株式会社のエンジニア採用活動にも注力しており、今回はその一環として「エンジニアが暮らす環境として福岡を理解する」ことを目的としています。

bash

経営企画補佐という名称で、ワイルドカード的に会社全体を支えるエンジニアリングに従事しています。開発マネージャ、関連会社CTO、VPoEなどを経てきて、場づくりや組織のあり方、責務設計などに携わってまして、こういう取り組みには率先してダイブして体験を得ることは大事に思っています。

テーマとしては、会社全体を支えるという観点から福岡オフィスという場の価値の解像度を上げることと、東京オフィス/福岡オフィスそれぞれの特色を客観視して、総合的な「拠点」としての価値拡大施策の糧を得ようと考えました。

なお、わたしとしてはフルオフィスワークのような同期中心の業務スタイルは今の我々の規模ではマクロ観点では適合度が低いと評価しています。ただ文字通り拠り所となる拠点にはまだまだポテンシャルが残されており、意識的に引き出す工夫の必要性を感じているところです。

体験談

体験者はそれぞれ1週間という期間で福岡で暮らし、働くことを行いました。そこから得たこと、感じたことをご紹介します。

それぞれ、yudemanjyu : y、bash : bと表記しています

実際いってみてどうでした?

一蘭本社総本店の向かいに福岡オフィスの入っているビルがあります

y > トータルでプラス。とくに暮らす環境として福岡と東京を比較すると、福岡が自分にとってはいいなと思いました。

b > 百聞は一見に如かずという格言を痛感しました。東京勤務者は相対的に圧倒的な比率で福岡より人数が大きいため、福岡のことを無意識においてけぼりにしてしまっていたのではないかという気づきを得ました。アンコンシャス・バイアスに気がつくの本当に難しいです。

y> 確かに、言葉にならない困りごとを感じることができましたね

b > 身を持って味わうのは格別の情報を得られますね。「賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶ」とは格言にありますが、わたしのような愚者でも体験には学べるので、行動を重ねたいと思いました。

y > 福岡オフィスは現在進行系で、我々としてもいま歴史を積み重ねているところでもありますよね。

生活する場としての福岡

b > 先程も「暮らす環境」という言葉がありましたが、福岡実践パスの狙いとしても1週間という期間を置いてるのは、福岡オフィスで仕事しましょうにとどまらず、生活を福岡で行ってほしいというメッセージというのはひしひしと感じていました。改めてその点どうでしたか?

y > 生活環境を東京と比較すると、まず大前提として互換性とでもいうべき類似点が大きいなと思いました。 東京にいるときに買い物や娯楽で「こうしたい」と思うことは、福岡でもほぼ全てできました。

b > 確かに。わたしはとくに福岡オフィス近くの都市部にねぐらを構えたこともあり、普段の住宅地と比べても大きなギャップはなかったどころか、より大きな活気や利便性を味わうことができましたね。

y > 今回の行動範囲だとほぼ全て徒歩、地下鉄、バスすら使わずに暮らしが完結して、コンパクトシティーとはこういうことかを体験することができました。平地のエリアだったこともあるかもしれません。東京オフィスのあたりは武蔵野台地と川で刻まれた谷で地味に坂が多いのでとくにそう感じたのかもしれません www.city.shibuya.tokyo.jp b > 違いとしては、わたしは出先や旅先でも外食よりもスーパーでご飯を買うことが多いんですが、食べ物の違いや値段の高い低いについては様々感じました。個人の趣向としては九州の鶏のタタキが大変好きで時々取り寄せしてるんですが、日常的に買うことができたのが大変ハッピーでした。

スーパーで購入したお惣菜

y > 具体的な居住エリアによっても細かく変わる部分ではあるものの、今回の体験からは、食事・食品事情を始め日常の生活費の負荷は圧倒的に福岡のほうが低いという印象でした。

お弁当の価格感。お値段に対して非常にボリューミー。

b > 例えば、わたしの住んでるエリアだとあたりだとお魚の取り扱いが少なくいいお値段にもなるためなかなかカジュアルにいただくことができないんですが、スーパーの鮮魚売り場を眺めるだけでも新鮮かつリーズナブルでしたね。環境、地域、流通など様々なファクターがあるんでしょうね。

y > あと家賃についてもすごい。自分は民泊で物件を借りたのですが、同じサイズの部屋を東京で借りると5割ぐらい高いはず。街の不動産屋さんをみても賃貸物件もそのぐらいの相場感を感じました。

b > わたしはビジネスホテルを選んだので、いささか出張の趣が強くでてしまったかもしれません。次回は民泊やウィークリーマンションでの”居住”にもチャレンジしてみようと思います。

東京と比較したエンジニアコミュニティ

y > 自分は学生の方々とは交流できたのですが、エンジニアコミュティのイベントに行く機会には恵まれませんでした。どこかに参加できました?

学生の方々とご飯をご一緒した様子

b > ちょうど福岡にいる週に開催されていたFukuoka.rbに参加してきました。 fukuokarb.connpass.com 普段からオンライン開催なのでどこに住んでても参加可能なんですが、福岡オフィスから那珂川眺めつつご当地参加するというのはスペシャルな体験で、「こちらに引っ越してきたんですよ」という気持ちで楽しむことができました。

違いというより、もし引っ越したとしてもNICEなコミュニティ仲間と交流ができるという心強さを感じました。

y > 全体の人口が違うので集まる人数のボリュームには違いがあるかもしれないけれども、都市の多様性とともに様々なクラスタがあって刺激的なのは間違いないですね。エンジニアコミュニティイベントの数も全国的に見るとかなり多い方なので、その中に飛び込む、あるいは自ら新しいコミュニティを作るのもとてもやりやすいのではと感じました。

東京オフィスと福岡オフィスとで感じた共通項と相違点

b > かねてからピクシブメンバーはDIYが大好きと思ってたんですが、そこは完全に共通するなあと思いました、とくに福岡オフィスはオフィス自体もメンバー数もコンパクトなため、什器から飲み物からセルフ選定・運用してというのがいいなあと思いました。なお東京オフィスではありがたいことに総務部が用意してくれて、それにのっかってる部分が大きいです。いつもありがとうございます。

y > リモートワークを前提としたオフィスのつくりになっていて、皆が集まるときの拠点という趣が高いと感じました。なお、自分がいったときは別件で東京から福岡出張してたメンバーもいてて、一時的にMTGスペースが足りなくなったのもいい思い出です。

b > わたしが行ったときにはむしろMTGスペースには常時ゆとりがあった状態でした。オンプレミスインフラと同様、オフィスもキャパシティプランニングをどこのラインで設定するかが難しいものですね。before コロナな世の中であれば100%収容は当たり前で、増分を考えてバッファを持つわけですが、今どきハイブリッド勤務構成だとelasticにしたいなあと思うところですね。

y > ちょっと懐かしく思ったのは、規模的に出勤メンバーみんなでご飯にいくことができることですね。

わたしの部はとくに在宅勤務が中心で、「みんなで集まろう」とするにも様々な調整が必要になります。暗黙でそれができるというのは一つの強みとも思います。コンパクトだとオフ会を組みやすいという強さですね。東京オフィスの規模だと相応のデザインが必要なんですが、趣味のオフ会でも界隈の規模が大きくなると仕掛けがいるように、コンテキストに合わせた解決策適応は常に欠かせませんね。

b > わたし自身の反省としては、大多数側の東京オフィスのほうとして無自覚だったなと思うことがありました。それは、同じ会社の仲間とはいえ、福岡オフィス勤務という少数派という引け目があるように思いました。もちろん評価から何から変わらないのですが、例えば東京オフィスでの暮らしで”オフィス開催”という言い回しで東京オフィスのことを指すことがよくあります。こういう暗黙で東京だけを指すような言い回しでなく、東京オフィス・福岡オフィスと明確に示すような日頃の言葉選びからやっていこうと思いました。

福岡パス利用は社内のどういうメンバーにおすすめしたい?

b > 何を躊躇しているのか。手を挙げて、わたしが行くべきn個の理由を述べよう!!こういう取り組みに自分から飛び込むことが大仰に言うと人生を変えていくと思っていて、しかも社内で手を上げるのは超ローコストかつローリスクでハイリターンを望めるので、後押ししたいですね。

y > まさに百聞は一見に如かずなので、どしどし立候補してほしいですね。

b > 「こういう理由で説得力あるかな」的な不安があればプロポーザルのレビューするからまずはたたき台もってきてくれるといいな。

y > 在宅勤務が当たり前になった今、逆に集まってのオフ会の重要度が増してると思います。

b > 昔ながらのオフィス常時出勤は得てして日常に溶け込んでしまい意図や狙いが抜け落ちますがが、こういう集まり方は全然違いますよね。

y > 目的やテーマ性が強いのですごい非日常になるので、とくには在宅勤務大好き勢は望外の刺さりかたをすると思います。

おわりに

福岡オフィス採用としてのポジションを用意していますので、生活の場として福岡に興味のある方はぜひご検討ください。 hrmos.co カジュアル面談も随時受付中です。 hrmos.co また、ピクシブでは社内で様々な実験的な取り組みを行っており、チャレンジする機会が日常的にあります。実験自体を企画することも難しくありません。

pixiv insideにても随時ご紹介していきますのでおたのしみに!

bash
経営企画補佐 兼 エンジニアリング室長。 2013年に広告配信エンジニアとして入社し、その後開発マネージャ、関連会社CTO、VPoE、コーポレートIT立ち上げと、支える活動をひたすら切り拓く挑戦を繰り返してきた。 現在は、solver & right handの経営企画分野スタッフ業とEngineering Office運営業を持つ。 タイプとしては知略が使える本能型。キャッチフレーズは「真面目なSE、真面目にSE」。 プライベートでは #RubyMuscleMixin ハッシュタグで健康のためのウェイトトレーニングに日々取り組んでいる。 個人の公式FANBOX https://bash0c7official.fanbox.cc/
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yudemanjyu
2014年ピクシブ株式会社に入社。新規事業部・プロダクト支援本部のテックリードを兼任。かつてはアプリ、Webフロントエンド・バックエンド、Unity等様々な技術領域を担当してきたユーティリティプレイヤー型エンジニア。