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「ピクシブワークスタイル」ってどんな制度?新制度導入の背景を聞いてみた

ピクシブは2023年9月より、社員一人一人の生活に合った多様性のある働き方をサポートする「ピクシブワークスタイル」を開始しました。

www.pixiv.co.jp

今回、なぜ新制度の導入に至ったのか、その背景や狙いについて、当プロジェクトの責任者であるbashさんにインタビューを行いました。

まず、自己紹介をお願いします

ピクシブには2013年11月にエンジニア職として中途入社しました。当時の社員数は70名ぐらいで、入社3ヶ月目ぐらいから技術開発マネージャーとして、エンジニア採用やインターンの企画などの業務を担当してきました。その後、関連会社のCTOや、VPoEなどの経験を経て、2020年からは社内IT部署の立ち上げを行い、2023年からは経営企画補佐という名前でソルバー&右腕型スタッフエンジニア的な業務を行っており、この11月からはEngineering Office活動も新規で始めています。

エンジニア系の業務経験が豊富なbashさんが、なぜ働き方に関するPJの責任者になったのでしょうか?

エンジニア系の業務といっても、過去には社員のパフォーマンスを高めるための環境・組織作りを長く経験してきました。そのような経験から、職種に限らずにピクシブの社員全員がさらに活躍できる環境を構築することに興味がありました。

また、現在はエンジニア職の採用が激化しています。そのような状況の中で、社員が活躍しやすい環境を作ることは重要だと考え、プロジェクトリーダーとして手を挙げました。

コロナ禍で働き方に変化があったのも、環境作りを考える一つのきっかけだったのでしょうか?

ピクシブの会社規模が小さいときには、全員が出社して一つの場所で仕事を行うことが効率的だと考えていました。その後、徐々に社員数が増え、さらには2020年にコロナ禍に入り、段階的に在宅勤務が導入されました。実際、リモートワークの状況となった後も様々な工夫と習熟からパフォーマンスの高い仕事ができ、新しい働き方として浸透していきました。コロナが落ち着き始めると、世間ではオフィス回帰の風潮もありましたが、コロナ禍以前の働き方が本当に一番効率的なのかどうかについては疑問を持っていました。

事業発展や取り組みの水準の高度化とともに、社内だけでも様々なチームと仕事をする必要がありますが、同オフィス内でも集合に何分もかかり、フロアや拠点が異なると、さらに集合に時間がかかるため、効果的な成果を生みだすにはリモート/オフィスの二元論ではなく、仕事として同期・非同期を入念に設計することが勘所と捉えました。

そして、コロナ禍を経て多様性のある働き方のノウハウが溜まっていった中で、オフィスワークとリモートワークのバランスを追求すると、ミッション・ビジョン・バリュー(以下MVV)の達成をより加速させる、ピクシブにとってより効率の良い働き方を推し進められるのではないかと考えていました。

また、ピクシブ社員の平均年齢も上がり、私自身としてもライフステージにも変化が出てくる中で、社員が長く安心して働くためには多様性を活かした制度が不可欠だと感じていました。

ルール制定までどれくらいの時間がかかったのでしょうか?

6月末の期初会で、代表から出勤や働き方のルール見直しに関する社内へのアナウンスがあり、本格的なプロジェクトとして開始したのは8月でした。策定したルールを社内発表したのは9月だったので、プロジェクト開始から社内発表まで、およそ1か月の間にルールを設計しました。

短期間でルールを制定したのですね!

そもそも、3年半に及ぶコロナ禍で、リモートワークやハイブリッドワークでも問題なく働ける環境がすでにあったことは大きかったです。その期間の積み重ねをもとにルールを制定することにしました。

制定するにあたって、実際に導入してみないとどのような課題が出てくるかわからない部分もあり、長期間かけていきなり100点満点の制度を作るのは難しいと考えました。そのため、まずは短期間で基礎的なルールを決めた上で施行し、課題が出るたびに継続的にアップデートができるような設計を心がけました。

小さく区切って、小さくアップデートして検査とリリースを繰り返す手法はプロダクト開発と似ているかもしれません。技術畑に所属していたからこそ、このような進め方になったのだと思っています。

新しいルールを設計するうえで、注力した点や工夫した点はありますか?

なるべくシンプルなルール設計になるように心がけました。プロジェクトスタート時に、適用範囲を国内に限定した上で検討を開始したのですが、例えば東京オフィスからだいぶ距離のある離島に住んでいる社員の場合はどうするか、など個別のパターンを考えると、どうしてもルールが複雑になってしまいます。

複雑なルールを作成した結果、矛盾が発生することよりも、まずは明解なルールを定めた上で、税務上の観点や労働・コンプライアンスの観点、採用の観点ではどう見えるかなど、総務や法務、経理などさまざまな専門部署にヒアリングしながら完成度を高めていきました。

9月に開始した「ピクシブワークスタイル」に、今後どのような期待をしていますか?

採用活動において、居住地の都合上お声がけをためらっていた方を誘えたという事例が出ており、新制度の効果がさっそく出始めているなと感じています。もちろん東京近郊の方であっても、働き方の多様性によって、お声がけしやすくなると考えています。地域的・時間的な制約にとらわれずに、MVVの達成に追従できるような仕組みになると嬉しいです。

私自身、ピクシブでの仕事はすべて「創作活動」だと思っています。「ピクシブワークスタイル」のルール作りも、MVVを達成するための創作活動の一つととらえて、プロジェクトを進めてきました。「仕事」=「創作活動」という考えに共感できる人たちと、長く一緒に働きたいですね。

westenori
2023年10月に中途入社。広報を担当しています。大好きなものはカレーとお笑いです。